【宅建過去問】連帯債務

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問題(令和7年度問9)

連帯債務者の一人について生じた次の事由のうち、民法の規定によれば、他の連帯債務者に対して効力が生じないものとして正しいものはどれか。なお、この問において、連帯債務者の一人について生じた事由が他の連帯債務者に対して効力が生じる旨の別段の意思表
示はないものとする。
1 債権者がした連帯債務者の一人に対する履行の請求
2 連帯債務者の一人と債権者との間の混同
3 連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者がした相殺の援用
4 連帯債務者の一人と債権者との間の更改

正解

解説

連帯債務者の一人について生じた事由は、原則として他の連帯債務者に対してその効力を生じません(相対的効力の原則:民法第441条第1項)。
例外として連帯債務者の一人について生じた事由が他の連帯債務者に対してその効力を生じるのは、①連帯債務者の一人との間の更改(民法第438条)、②連帯債務者の一人による相殺等(民法第439条第1項)、③連帯債務者の一人との間の混同(民法第440条)の3つだけです。

肢1→正しい

債権者が連帯債務者の一人に対して履行を請求したとしても、その効力は他の連帯債務者には及びません。よって、本肢は正しい記述です。

肢体2→誤り

混同とは、債権者と債務者が同一人となることで債権債務が消滅することをいいます(民法第520条)。
連帯債務者の一人と債権者が同一人となった場合、その者の債務は消滅しますが、他の連帯債務者についてもその分の負担が消滅する効果が及びます。したがって、この事由は他の連帯債務者にも効力が生じます(民法第440条)。

肢3→誤り

二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができます(民法第505条第1項)。
連帯債務者の一人が債権者に対して債権を持ち、それを相殺により消滅させた場合、その効力は他の連帯債務者にも及びます(民法第439条第1項)。

肢4→誤り

更改とは、既存の債務を消滅させて新しい債務に置き換えることです(民法第513条)。
連帯債務者の一人と債権者との間で更改が行われた場合、その効力は他の連帯債務者にも及びます(民法第438条)。つまり、連帯債務全体が新しい債務に置き換わることになります。